どうせ買うならこだわりたい! 家具に使われる木材とその種類

1.基本となる材料

家具を形作る木材にも材料があります。その材料について確認しておきましょう。

1-1.無垢材

1本の原木から切り出した板や角材。強度に優れており、天然木ならではの風合いを楽しめます。しかし、しっかり乾かさないと反(そ)りや狂いが出やすいという短所があるのも特徴。樹種によっては高額になることもあります。

1-2.集成材

小角材を繊維方向と平行に集成・接着した寄せ木です。安定した品質と反(そ)り・割れ目が出にくい長所があります。単価も計算しやすく、木目も楽しめる安定した材料といえるでしょう。

1-3.合板

薄く切った単板を重ねて接着したもので、家具の外側に使用されることが多いです。
ベニヤ板・人工素材に天然木を薄くスライスした突板(つきいた)を張り付けたものや、塗装した化粧合板を指します。

1-4.人工素材

家具用の基材として使われることが多い人工素材。
食物繊維を板状に圧縮・成型したファイバーボードや、木材を細かく砕いたチップ材に接着剤を混合して板状に熱圧・成型したパーティクルボードがこの人工素材にあたります。
低価格で加工は簡単ですが強度に欠ける場合があるので注意が必要です。

2.木材の種類

2-1.ブナ

北海道南部から本州・四国・九州と幅広い場所に生えている木のひとつ。淡い黄白色に水を吸い上げる導管がポツポツと小さく表れます。それほど木目がはっきりしない優しい表情をしているのも特徴です。ほぼ日本全国にあるため蓄積量が多い広葉樹となります。

2-2.レッドオーク

北米全域にある木です。日本のナラと同じ種類ですが赤みがかった赤褐色をしていて木目がはっきりしたのが特徴。ナラ同様に家具や造作材としてよく利用されます。

2-3.ホワイトアッシュ

ホワイトアッシュは北米全域に生育する木です。日本のタモや塩地(しおじ)に類する木。名前のとおり清潔感ある白系の色合いは「和」の空間にも合わせやすいです。

家具だけでなく窓枠やカウンターなどの造作材としても人気があります。アメリカではインディアンの弓矢や衣類の材料として古くから愛用され、現在はメジャーリーガーのバットの素材として使われているようです。

2-3.サーモアッシュ

ホワイトアッシュにサーモ加工という高温乾燥処理を施したもの。高温乾燥処理を行うことで含水率が減少して形態が安定し、害虫や腐朽への対策になります。見た目はツヤのある黒色に変化して木目が浮き上がり、ホワイトアッシュとは別の顔となるのも特徴です。

2-4.タモ

北海道に多く、本州北・中部にも少ないですが分布しています。ホワイトアッシュ同様、白系の色目に明解な木目が特徴的です。さまざまな空間に合わせやすく造作材としても家具材としても人気。弾力性のある性質のためラケット・スキー板など運動用品の材料としても使われます。

2-5.サクラ

本州・四国・九州にある木。日本人にとって身近でなじみのあるサクラ。淡い黄褐色の色目と緻密な木肌が特徴です。さらに、硬くて強い上に加工性や着色性に優れているため建築や家具でよく使われています。また、楽器などにも使用されているのです。

焚(た)いたときの香りがいいので、昔から燻製(くんせい)用のスモークチップとしても利用されます。

2-6.ナラ

北海道から本州・四国・九州に生育。ブナ・クヌギと共にドングリのなる木としておなじみのナラです。水分を多く含んでいるため乾燥に時間と手間が掛かり、その上堅くて加工しづらいのが特徴。

昔から高級家具材として使われており虎のしま模様に似た「虎斑(とらふ)」と呼ばれる模様はナラ独特のものです。

2-7.トチ

東北地方や北海道南部に多く生育する木。絹のような光沢が現れるキレイな木目が特徴でテーブルの天板に使うとその光沢を生かすことができます。中心部分が薄茶や黄金色をしていて外側に行くほど白い木目になるのが特徴です。

トチの中には高級材として使われることもあり茶道具や工芸品の材料となります。

2-8.アルダー

太平洋の北西海岸やヨーロッパに生育。広葉樹にしては比較的柔らかいため加工に優れているのが特徴。木目や質感が日本のサクラ材に似ているところから、洋サクラとして名付けられていたこともあります。

2-9.メープル

カナダおよびアメリカ北東部に生育されている木。カナダ国旗に使われている葉の木として有名です。絹のように白く美しい見た目とは裏腹にボーリングのレーンやピンに使われるぐらい堅いのが特徴といえます。

2-10.ウォールナット

アメリカ東部およびカナダなどに生育する木。高級感ある美しい木肌と風合いから人気の高い樹種です。濃い茶色のほか黒紫色・赤紫色など色のグラデーションの豊かさが人気の秘密でしょう。

性質として狂いが少なく衝撃にも強いことから、家具だけでなくさまざまな工芸品にも使われます。ウォールナットの実はくるみと呼ばれ食用としても重宝されている木です。

2-11.ブラックチェリー

アメリカの東部全域に生育する木。製材したてのときは淡い薄桃色をしています。この木は使っているうちにあめ色から濃い赤褐色に変化するため味わい深い木材のひとつです。ほかにも燻製(くんせい)の木片チップとしても使われています。

2-12.パープルハート

メキシコからブラジル南部の熱帯に生えている木。名前のとおり木材では珍しい鮮やかな紫色をしています。伐採直後は褐色ですが空気に触れる間に紫色に変色して使っている間に濃茶色に変色していくのが特徴です。見た目の美しさとは逆に、木質が緻密で重厚なために加工が難しい木といえます。